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編集後記
角谷 眞澄
pp.336
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100412
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2011年3月11日,宮城県三陸沖を震源とする大地震が発生しました.その直後には,東日本の太平洋沿岸を大津波が襲い未曾有の大災害となりました.この度の大震災により犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに,ご遺族の方々に対し心よりお悔み申し上げます.そして,被災された皆様に1日でも早く平穏な日々が戻ることを切に願い,心よりお見舞い申し上げます.
大津波で被災した原子力発電所では深刻な事故が発生し,現場では漏洩放射能の封じ込めに必死の作業が繰り広げられています.一方,放射能の漏洩による2次災害への懸念が浮上し,東北のみならず関東地方一帯の住民を不安に陥れ,遠く離れた長野県でもさまざまな風評が飛び交う状況です.私たちは「放射線」を診断・治療に扱う専門科として,放射線測定チームを福島県に派遣するとともに,放射線汚染を心配して長野県に避難し来院した方の測定検査を行い,汚染がないことをお伝えしています.また,過度な不安に捕われず冷静な判断と対応をしていただけるよう,長野県民に向けて放射線に対する正確な科学的知識を届ける啓発活動も行っています.
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