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特集 IPMNと通常型膵管癌の合併は稀か?
病理医からみたIPMNと通常型膵管癌合併の問題点と鑑別のポイント
Difficulty in Pathological Diagnosis of Coexistance Between Intraductal Papillary-Mucinous Neoplasms and Invasive Ductal Carcinoma
安川 覚
1
,
中尾 龍太
1
,
柳澤 昭夫
1
Satoru YASUKAWA
1
,
Ryuta NAKAO
1
,
Akio YANAGISAWA
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科人体病理学
1Department of Surgical Pathology,Kyoto Prefectural University Graduate School of Medicine,Kyoto
キーワード:
IPMN
,
通常型膵癌
,
合併
,
病理
Keyword:
IPMN
,
通常型膵癌
,
合併
,
病理
pp.335-338
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100594
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要旨 浸潤性膵管癌は,“通常型膵癌”と“膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)由来の浸潤癌”の2つがあり,IPMNと通常型膵癌は合併することが知られている.このうち,IPMNが腺腫(IPMA)の場合では両者の病変の位置に関係なく通常型浸潤癌とIPMNは別病変と診断される.IPMNが非浸潤癌の場合(IPMC)は,通常型膵癌がIPMNの壁を破壊・浸潤していない場合は合併と診断される.また,IPMN由来の浸潤癌の場合は“IPMN由来の浸潤癌”の浸潤部と明らかに離れて浸潤性膵管癌が存在している場合である.このほか実際に診断するうえで多くの問題があるが,疑わしきは合併とせず診断するのが,両者の特徴を正確に把握するために良いと考える.いずれにせよ,このような病変を診断するためには詳細な検索方法が重要である.
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