Japanese
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特集 膵・胆管合流異常の新たな展開―画像と病態
膵・胆管合流異常の臨床病態と治療方針
胆道発癌に対する予防的治療方針
The Preventive Treatment for the Biliary Carcinogenesis in Patients with Pancreaticobiliary Maljunction
松原 俊樹
1
,
宮川 秀一
1
,
落合 正宏
1
,
船曵 孝彦
1
Toshiki MATSUBARA
1
,
Shuichi MIYAKAWA
1
,
Masahiro OCHIAI
1
,
Takahiko FUNABIKI
1
1藤田保健衛生大学消化器外科
1Department of Surgery,Fujita Health University,School of Medicine
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
胆道発癌
,
予防的胆管切除
,
遺伝子変異
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
胆道発癌
,
予防的胆管切除
,
遺伝子変異
pp.244-248
発行日 2003年3月15日
Published Date 2003/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100494
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要旨 膵・胆管合流異常(以下合流異常)に対する治療の原則は発癌予防の面から胆囊摘出術に加え肝外胆管切除,胆道再建が基本術式であるが,胆管切除にあたっては胆管拡張の程度により切除する施設としない施設とに意見が分かれている.筆者らは胆道発癌に対する予防的治療の原則は,胆汁うっ滞を来しやすい胆囊や限局性拡張を認める部位は可能な限り切除し,膵液が逆流する合流異常の存在を解除することにあると考え,ほぼ全例に胆管切除を行っている.しかし厳密に言えば胆管切除範囲が問題となり,発癌に対する危険性は完全に解決されたとは言えず,胆管切除が不十分であれば発癌の可能性が残るため長期における慎重な管理が必要と思われる.
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