Japanese
English
特集 肝胆膵の救急画像
胆管損傷―画像診断と治療
Image Diagnosis and Management of Bile Duct Injury
竜 崇正
1
,
趙 明浩
1
,
高山 亘
1
,
川島 太一
1
,
泉 誠
1
,
大島 拓
1
,
岡田 正
1
Munemasa RYU
1
,
Akihiro CHO
1
,
Wataru TAKAYAMA
1
,
Taichi KAWASHIMA
1
,
Makoto IZUMI
1
,
Taku OSHIMA
1
,
Tadashi OKADA
1
1千葉県立佐原病院外科
1Division of Surgery,Chiba Prefectural Sawara Hospital
キーワード:
胆管損傷
,
外傷性胆管損傷
,
術中胆管損傷
Keyword:
胆管損傷
,
外傷性胆管損傷
,
術中胆管損傷
pp.211-216
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100344
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨 胆管損傷としては,外傷性,手術や胆管穿刺に伴う医原性損傷などが主なものである.外傷性胆管損傷を除き画像診断は容易である.外傷性胆管損傷では造影CTで門脈周囲が低吸収域になるperiportal trackingの所見が診断に重要である.外傷性胆管損傷は肝損傷と一体となり出血のコントロールと胆汁のコントロールの両者が重要となる.出血はTAEでコントロールし,胆管損傷による胆汁腫は自然吸収を待つか,ドレナージをするかは臨床経過で判断することになる.医原性損傷は近年では腹腔鏡下胆囊摘出術や開腹胆囊摘出術の際の胆管損傷に起因する報告が圧倒的に多い.損傷した手術時(golden chance)に適切な処置が出来なければ,術後胆管狭窄を来たし,繰り返す胆管炎と胆汁うっ滞から,重篤な経過をとる.胆管穿刺に伴う損傷としては,並行する動脈や門脈の損傷による胆管出血が主なものであり,TAEなどの損傷血管に対する治療が主体となる.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.