Japanese
English
症例報告
3D-CTが治療選択に有用であった多発性脾動脈瘤の1例
A Case of Multiple Aneurysms of Splenic Artery as Successfully Determined by 3-dimensional Computed Tomography
高田 龍介
1
,
片岡 慶正
1
,
阪上 順一
1
,
保田 宏明
1
,
元好 朋子
1
,
伊藤 令子
1
,
金光 大石
1
,
小西 英幸
1
,
若林 直樹
1
,
光藤 章二
1
,
岡上 武
1
,
園山 輝久
2
Ryusuke TAKADA
1
,
Keisho KATAOKA
1
,
Junichi SAKAGAMI
1
,
Hiroaki YASUDA
1
,
Tomoko MOTOYOSHI
1
,
Reiko ITO
1
,
Daisuke KANEMITSU
1
,
Hideyuki KONISHI
1
,
Naoki WAKABAYASHI
1
,
Shoji MITSUFUJI
1
,
Takeshi OKANOUE
1
,
Teruhisa SONOYAMA
2
1京都府立医科大学消化器病態制御学
2京都府立医科大学消化器外科学
キーワード:
多発性脾動脈瘤
,
3D-CT
,
カラードプラ US
Keyword:
多発性脾動脈瘤
,
3D-CT
,
カラードプラ US
pp.515-520
発行日 2004年7月15日
Published Date 2004/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100309
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要旨 患者は60歳,女性.USにて膵体部に石灰化を伴う低エコー域を指摘された.カラードプラでは内部の血流は乱流となっており,脾動脈瘤または膵動静脈奇形が疑われた.CTでは脾動脈は膵尾部で屈曲蛇行し,一部に動脈瘤様の拡張を認めた.動脈壁には石灰化を伴っており,早期静脈還流は明らかでなく脾動脈瘤と考えられた.腹部血管造影では脾動脈に3つの動脈瘤を認めた.CT angiography(CTA)を施行し得られた情報を3D再構成したところ3か所の動脈瘤はすべての紡錘状の形態であることがわかった.形態的にinterventional radiology(IVR)の適応ではないため手術療法を選択した.病理組織学的には動脈硬化性の変化が確認された.脾動脈瘤は3か所以上の多発例は少ないことより,本症例は比較的稀であると考えられた.(消化器画像2004;6:515―520)
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