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特集 急性膵炎―画像診断と治療選択
合併症の画像診断と治療対策
感染性膵壊死と膵膿瘍の診断と治療
Diagnosis and Treatment of Infected Pancreatic Necrosis and Pancreatic Abscess
伊佐地 秀司
1
,
上本 伸二
1
Shuji ISAJI
1
,
Shinji UEMOTO
1
1三重大学医学部外科学第1講座
1First Department of Surgery,Mie University School of Medicine
キーワード:
急性膵炎
,
壊死性膵炎
,
感染性膵壊死
,
膵膿瘍
,
ネクロゼクトミー
Keyword:
急性膵炎
,
壊死性膵炎
,
感染性膵壊死
,
膵膿瘍
,
ネクロゼクトミー
pp.618-622
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100284
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要旨 膵感染症には感染性膵壊死と膵膿瘍があるが,両者は病態,治療法,予後からみて著しく異なることから鑑別が重要である.両者の鑑別診断には造影CTが有用であり,感染性膵壊死の確定診断には映像下のFNAによる細菌培養を行う.感染性膵壊死は手術が原則で術式はネクロゼクトミーであり,ドレナージ法は感染壊死巣の範囲によりlocal lavageかopen drainageを選択する.膵膿瘍は経皮的ドレナージのみで治癒可能のことが多い.しかし,膵膿瘍と診断し経皮的ドレナージを行っても,症例によっては感染性壊死巣の混在により治癒困難なことがあり,このような場合には速やかに外科的ドレナージを行うべきである.
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