misdiagnosisに学ぶ
―術前診断―肝細胞癌と診断した一切除例
加藤 高明
1
,
井上 和人
1
,
檜垣 時夫
1
,
高山 忠利
1
1日本大学医学部外科学講座消化器外科部門
pp.713-717
発行日 2004年11月15日
Published Date 2004/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100270
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画像診断に際しては見落としがないように心がけるとともに,何らかの所見が発見されたときは臨床情報を参考に,適切な順に最小限の検査を追加し確定診断に導くことが患者の利益につながる.しかしながら,臨床情報から先入観に捉われると,思わぬ誤診に陥ることがある.
■症例提示
69歳の女性.
主訴 全身倦怠感.
既往歴 肝硬変症,糖尿病.
飲酒歴 焼酎2~3杯/日×40年.
現病歴 2000年1月,吐血で近医に入院.食道静脈瘤破裂のため硬化療法が施行された.その後,外来で経過観察されていた.2003年11月,腹部超音波検査で肝S8に直径3 cm大の腫瘤を認めたため2004年1月,当科に精査加療目的にて紹介となった.
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