病気のはなし
自己免疫性膵炎
内田 一茂
1
,
三好 秀明
1
,
池浦 司
1
,
島谷 昌明
1
,
松下 光伸
1
,
高岡 亮
1
,
岡崎 和一
1
1関西医科大学内科学第三講座
pp.410-413
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100412
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サマリー
自己免疫性膵炎は,血液検査上高γグロブリン血症,高IgG(immunoglobulin G,免疫グロブリンG)血症や各種の自己抗体が存在する症例が多く,ステロイド治療に反応するなど自己免疫学的機序の関与するものと思われる所見を伴う膵炎である.また画像上びまん性の膵腫大や膵管狭細像を示す症例が多く,従来いわれてきた典型的な慢性膵炎の概念とは異なったものである.また膵外病変として硬化性胆管炎,硬化性唾液腺炎,後腹膜線維症を合併する症例もあり,全身性疾患の可能性も最近報告されている.
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