Japanese
English
特集 膵・胆道系の神経内分泌腫瘍―画像診断と治療選択
十二指腸乳頭部カルチノイド腫瘍
Carcinoid Tumor at the Papilla of Vater
長川 達哉
1
,
大橋 広和
1
,
安保 智典
1
,
村岡 俊二
2
,
後藤田 裕子
2
,
須賀 俊博
1
,
宮川 宏之
1
,
平山 敦
1
,
阿部 環
1
,
岡村 圭也
1
,
中野渡 正行
1
,
荒川 智宏
1
Tatsuya NAGAKAWA
1
,
Hirokazu OHASHI
1
,
Tomonori ANBO
1
,
Syunji MURAOKA
2
,
Yuko GOTOUDA
2
,
Toshihiro SUGA
1
,
Hiroyuki MIYAKAWA
1
,
Atsushi HIRAYAMA
1
,
Tamaki ABE
1
,
Keiya OKAMURA
1
,
Masayuki NAKANOWATARI
1
,
Tomohiro ARAKAWA
1
1札幌厚生病院消化器内科
2札幌厚生病院臨床病理科
1Department of Gastroenterology,Sapporo Kohsei Hospital
2Department of Clinical Pathology,Sapporo Kohsei Hospital
キーワード:
十二指腸乳頭部
,
カルチノイド腫瘍
,
画像診断
,
病理
Keyword:
十二指腸乳頭部
,
カルチノイド腫瘍
,
画像診断
,
病理
pp.99-106
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100014
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要旨 十二指腸乳頭部カルチノイド腫瘍は病理学的に内分泌細胞の原基細胞由来の発育が緩徐な低悪性度の腫瘍と考えられていたが,周囲臓器への浸潤やリンパ節,肝への転移を有する臨床的に悪性度の高いカルチノイド腫瘍の報告が散見され,悪性度の厳密な判定は困難と考えられる.乳頭部カルチノイド腫瘍の診断には内視鏡による乳頭部の観察と生検の工夫,EUSによる腫瘍の存在診断あるいは質的診断,さらにCT,MRIを含めたstagingの判定がその後の治療方針決定のために重要である.現在,乳頭部カルチノイド腫瘍に対する標準的治療は根治的膵頭十二指腸切除術であるが,リンパ節転移や肝転移の可能性の低い小さな腫瘍に対しては十分な進展度診断を行った後,局所切除などの縮小手術や内視鏡的乳頭切除術などのminimal invasive therapyの選択も可能と考えられる.
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