Japanese
English
特集 膵・胆道系の神経内分泌腫瘍―画像診断と治療選択
膵内分泌腫瘍の機能的反応性に基づく診断法
Diagnosis of Pancreatic Neuroendocrine Tumor by Functional Response
土井 隆一郎
1
,
藤本 康二
1
,
川口 義弥
1
,
川村 純一郎
1
,
和田 道彦
2
,
河本 泉
3
,
今村 正之
3
Ryuichiro DOI
1
,
Koji FUJIMOTO
1
,
Yoshiya KAWAGUCHI
1
,
Junichiro KAWAMURA
1
,
Michihiko WADA
2
,
Izumi KOMOTO
3
,
Masayuki IMAMURA
3
1京都大学大学院医学研究科分子外科学講座腫瘍外科
2神戸市立中央市民病院外科
3大阪府済生会野江病院外科
1Department of Surgery and Surgical Basic Science,Kyoto University
2Department of Surgery,Kobe City General Hospital
3Department of Surgery,Osaka Saiseikai Noe Hospital
キーワード:
インスリノーマ
,
ガストリノーマ
,
カルシウム感受性受容体
,
選択的動脈内刺激物注入試験
Keyword:
インスリノーマ
,
ガストリノーマ
,
カルシウム感受性受容体
,
選択的動脈内刺激物注入試験
pp.91-97
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100013
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要旨 胆膵の神経内分泌腫瘍の内分泌学的診断は,その起源細胞と腫瘍細胞の機能的反応性の差に基づいて考案された診断法である.インスリノーマではカルシウム感受性受容体が発現しており,カルシウム濃度変化に対する正常細胞との感受性の差が,選択的動脈内刺激物注入試験(カルシウム―selective arterial secretagogue infusion test:SASIテスト)の原理になっている.またガストリノーマではセクレチンに対する反応性を持っていることがセクレチン―SASIテストの背景になっている.内分泌腫瘍では,機能的反応の原理を十分に理解して応用すれば,画像的にとらえられない腫瘍性病変を,理論的な存在診断,局在診断に導くことが可能である.
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