消化器神経内分泌腫瘍
多発性内分泌腫瘍症1型
櫻井 晃洋
1
1信州大学 医学部遺伝医学・予防医学講座
キーワード:
ガストリノーマ
,
インスリノーマ
,
Octreotide
,
膵切除
,
多発性内分泌腫瘍1型
,
配列分析
,
Everolimus
,
遺伝学的検査
,
副甲状腺機能亢進症-原発性
Keyword:
Everolimus
,
Genetic Testing
,
Insulinoma
,
Pancreatectomy
,
Gastrinoma
,
Octreotide
,
Multiple Endocrine Neoplasia Type 1
,
Sequence Analysis
,
Hyperparathyroidism, Primary
pp.81-86
発行日 2012年12月20日
Published Date 2012/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013116823
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多発性内分泌腫瘍症1型(multiple endocrine neoplasia type 1;MEN1)は常染色体優性遺伝性の腫瘍症候群であり,複数の内分泌臓器さらには非内分泌臓器に腫瘍性病変を生じる.MEN1では約60%の患者に膵消化管神経内分泌腫瘍(GEPNET)を生じ,一方,日本人のデータでは膵神経内分泌腫瘍(P-NET)の10%はMEN1によるものである.MEN1患者を効率的に診断することは,本人のより適切な治療を可能にするのみならず,血縁者の早期診断のためにも重要である.MEN1によるGEPNETは非遺伝性GEPNETに比べて発症年齢や発生部位などに特徴を有しており,これがMEN1を診断するきっかけとなるとともに,治療方針に影響を与える.
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