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特集 膵・胆道系の神経内分泌腫瘍―画像診断と治療選択
膵・胆道系の神経内分泌腫瘍―良悪性の判定
Neuroendocrine Tumors of Pancreas and Billiary Tract
佐野 壽昭
1
,
大池 信之
2
Toshiaki SANO
1
,
Nobuyuki OHIKE
2
1徳島大学大学院バイオサイエンス研究部人体病理学
2昭和大学病院病理
1Department of Human Pathology,Institute of Health Biosciences University of Tokushima Graduate School
2Department of Pathology,Showa University Hospital
キーワード:
神経内分泌腫瘍
,
膵・胆道系
,
Ki―67標識率
,
良悪の判定
,
分化程度
Keyword:
神経内分泌腫瘍
,
膵・胆道系
,
Ki―67標識率
,
良悪の判定
,
分化程度
pp.27-32
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100003
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要旨 膵内分泌腫瘍の良悪判定に有用な指標は,腫瘍径,分化程度,Ki―67標識率,核分裂像,脈管・神経浸潤像,壊死巣,ホルモンの種類,胎児性蛋白の発現などである.WHO分類(2004年版)では,前5者に浸潤や転移の有無を加えた指標により,①良性群の高分化型腫瘍,②境界病変群の高分化型腫瘍,③低悪性群の高分化型内分泌細胞癌,④高悪性群の低分化型内分泌細胞癌に区分している.筆者らは自験例の解析から,浸潤や転移が明らかでなくても径3 cm以上,分裂像3以上/10 HPF,Ki―67標識率5%以上のすべてを満たす腫瘍は悪性群とするのが適当と考える.胆道系・肝の内分泌腫瘍には腺癌との共存が多く,その多くは悪性度の高い内分泌細胞癌とみられる.肝に内分泌腫瘍が発見された場合は消化管,膵,肝外胆道系の検索がまず求められる.
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