Japanese
English
特集 膵・胆道系の神経内分泌腫瘍―画像診断と治療選択
膵内分泌系腫瘍の発生と分化
Endocrine Tumors of the Pancreas : Differentiation and Tumorigenesis of Pancreatic Endocrine Cells
鈴木 貴
1
,
渡辺 みか
2
,
森谷 卓也
2
,
笹野 公伸
1
Takashi SUZUKI
1
,
Mika WATANABE
2
,
Takuya MORIYA
2
,
Hironobu SASANO
1
1東北大学大学院医学系研究科医科学専攻病理学講座病理診断学分野
2東北大学病院病理部
1Department of Pathology,Tohoku University School of Medicine
2Department of Pathology,Tohoku University Hospital
キーワード:
膵内分泌腫瘍
,
発生分化
,
内分泌前駆細胞
,
MEN1遺伝子
,
アポトーシス
Keyword:
膵内分泌腫瘍
,
発生分化
,
内分泌前駆細胞
,
MEN1遺伝子
,
アポトーシス
pp.22-26
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100002
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要旨 膵内分泌腫瘍は多彩なホルモン産生能を有しており,その発生分化を考えるのは興味深いことである.腫瘍内では様々なホルモン産生が証明される場合が多いため,膵内分泌腫瘍は複数のホルモン産生能を有する内分泌共通前駆細胞以前の幹細胞より発生することが推定されている.また腫瘍の発生進展のステップに関しては,初期の腫瘍化にはmen1遺伝子,Bcl―2,c―myc,insulin-like growth factor(IGF)―II,Ras,transforming growth factor(TGF)α等が,また悪性化に関するlate eventではp53の重要性等が,種々の実験モデルより推察されている.しかし実際の検体を用いた検索は未だ十分になされておらず,今後のさらなる検討が望まれる.
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