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あとがき
神田 隆
pp.432
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202625
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4月になりました。昨今は盆暮を含めて年中休みなく学会・研究会が開催されていますので,「学会シーズン」という言葉も死語になりつつある感がありますが,新年度の主要学会に向けて準備万端整えておられる先生方も多数おられることと思います。COVID-19パンデミックは学会の態様を大きく変えてしまいました。人が“集まる”ことが否定的に捉えられて,すべての学術集会が中止ないしオンラインでの開催に移行し,この時期に医師人生をスタートした若い先生方の中には,学会はwebがスタンダード,と信じておられる方が多数おられるようです。煩わしい他人との交流を避けることができて,自分を前に出すことなく“効率よく”勉強できるWeb学会は,若い世代のニーズに合っているのかもしれませんね。
しかし,この数年間,Web開催を余儀なくされた学会・研究会も,かなりの部分は対面での従来の形に復帰しました。ハイブリッド配信もやめて現地のみという会も増えています。Web開催には,何かにつけて内向きな若手の嗜好に合うという以外にも大きなメリットはあり,子育てや介護,超多忙な日常業務ゆえに学会場に足を運ぶことのできない先生方のために大きな貢献をしているのは紛れもない事実です。日本神経学会のような大きな学会は,こういった会員のための学習・研修機会の確保という考えのもと,本幹はリアルの開催に置くとしてもハイブリッドの形は今後もずっと続けるであろうと思います。
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