学会印象記
World Stroke Congress 2014(2014年10月22〜25日,イスタンブル)
平野 照之
1
1杏林大学医学部脳卒中医学教室
pp.225-227
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200118
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はじめに
9回目を迎える世界脳卒中会議(World Stroke Congress:WSC)が2014年10月22〜25日に開催された。WSCは脳卒中に関する唯一の世界団体WSO(世界脳卒中機構;現会長は豪州メルボルン大学Davis SM教授)が主宰する国際会議である。この学会は,日本で発足したInternational Stroke Societyを前身として誕生した経緯もあり,日本からも多くの医師が参加していた。ウィーンで行われた2008年の本会議では,あのECASS3(the third European Cooperative Acute Stroke Study)の結果が発表され,会場に鳴り響いたスタンディング・オベーションは鮮明に記憶に残っている。あれから6年,ソウル2010,ブラジリア2012と回を重ね,国際社会への情報発信や途上国の啓発など,時代の要請に合わせ本会の立ち位置も変わってきた。
今回,個人的に事前チェックしていた発表は,純国産の新規経口抗凝固薬(NOAC)であるエドキサバンの脳卒中症例についての解析結果,アルテプラーゼに替わる新規血栓溶解薬デスモテプラーゼの第III相試験DIAS-3の最終成績である。
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