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2018年7月8日(日)〜7月12日(木)まで,フランス・パリのPalais des Congrès de Parisで開催された12th ISPRM World Congressに参加した.4,000人を超える参加者があり,ポスターを前にしたディスカッションが盛り上がるなど盛況であった.日本からも約250人の参加者があり,所属組織の枠を越えて多くの先生方と交流することができた.学会会場はブローニュの森に近かったので,早朝に森の中を散策し,ロンシャン競馬場,ローランギャロス(全仏オープンが行われるテニスコート)などを眺めて,英気を養うこともできた.
プログラムは,疾患別,障害別,先端技術,医療システム,基礎医学などさまざまな分野に及び,筆者自身は,ロボットおよびその他の支援機器,脳卒中,脊髄損傷,バランス障害などを中心に聴講した.ロボット関係だけで3セッション,15演題の発表があり,メジャーな分野の1つとして定着してきた印象を受けた.複数のロボットの比較や併用,最新のプロトコールが多く議論されるようになったと感じた.空いた時間で自分の発表の準備を行うとともに,機器展示をみて回った.機器展示は,最先端の機器を体験できるまたとない機会なので,いつも楽しみにしている.今回の展示では,さらにロボットの種類が増え,初めてみるものも多かった.中でも,バランスに関するものが特に増えたようだった.練習支援分野のロボットに関しては,数が増える一方で,運動学習支援という観点で設計されているものは少なく,この点では日本で開発しているロボット,進めている研究に優位性があるように思われた.ロボット以外では,virtual reality関連の機器が多く,今後注目していきたい分野となった.
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