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2022年7月3日〜7月7日にポルトガルのリスボンで行われたInternational Society of Physical and Rehabilitation Medicine(ISPRM)16th World Congressに参加した.2020年の米国オーランドでの開催を最後に,COVID-19の流行により2021年にポルトガルで開催予定であったものが2022年に延期になった.国内外ともにダイレクトな交流ができなくなっていたが,再び交流が再開できる気配を感じられる学会であった.以前より全体的に参加者は少なく,コロナ禍前は毎年日本からの参加者は100名を超えていたが,今回はおそらく十数名程度の参加であったように思われる.しかし学会会場では活発なディスカッションが行われ,展示場に設置されたポスターの前には多くの人が集まり,久しぶりの再開を楽しむような会話も聞かれた.COVID-19の流行が始まって以来海外に出ていなかったが,長いようであわただしく過ぎた2年を思い返し感慨深いものを感じた.
この学会では,本邦のリハビリテーション科医である才藤栄一先生がHerman J. Flax Lifetime Achievement Awardを受賞された.2009年に千野直一先生が同賞を受賞され,日本人では2人目の快挙となる.日本人の先生が国際的に活躍している場面を目の当たりにし,日本はリハビリテーション医学の発展を牽引していく国の1つであることを実感した.リハビリテーション医学は,まだまだ発展の余地がある分野であり,地道にエビデンスの構築が図られ,さまざまな新しい試みがなされている.国際学会に参加するたびに,その最先端に触れ,世界で共通して行われていることを知り,国によって制度や取り組みが違うことも感じられる.
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