Japanese
English
連載 神経学を作った100冊(35)
クルーベイエ「人体病理解剖学」(1829―1842)
One Hundred Books which Built up Neurology (35)-Cruveilhier J "Anatomie Pathologique du Corps Humain" (1829-1842)
作田 学
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology,Japanese Red Cross Medical Center
pp.1354-1355
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100598
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
この書物は私の蔵書のうちで1番大きく,重たい。縦48cm,横30cm,2巻本で総重量15.3kgである。コピーをとるのも容易ではない。
ジャン・クルーベイエ(1791-1874)はフランスのリモージュの医師一族に生まれた。病理解剖学者のDupuytrenのもとで学び,1825年パリ大学医学部の解剖学の教授になった(彼の後任がVulpianである)。彼は直ちに解剖学会を再編成して非常な成功を収めた。必要な死体解剖をサルペトリエル病院とデュプイトラン博物館で行ったという1)。また,彼は1829年から病理解剖学のすばらしい図譜を発表し始めた。これが本書の元となっている。この図譜の絵は石版印刷されており,美しいカラーである。それそのものが芸術的な出来映えと言ってもよいだろう。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.