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連載 神経学を作った100冊(47)
チャールス・ベル『人体の解剖学:脳神経系』(1803~1829)
One Hundred Books which Built up Neurology (47)-Charles Bell "The Anatomy of the Human Body,Nervous System (1803~1829)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology,Japanese Red Cross Medical Center
pp.1258-1259
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100792
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ジョン・ベル(John Bell;1763-1820)はスコットランドの外科医で解剖学者であり,下殿動脈瘤の結紮を行ったことで知られる。彼の『人体の解剖学』(1797)は評判になり,1803年には弟のチャールス・ベル(1774-1842)が著者に加わり第3巻として『神経系』の初版1)を出版した(Fig.1)。
1822年6月10日にチャールス・ベルは39歳のフランソワ・マジャンディ(François Majendie;1783-1855)からの2度目の手紙を受け取った。それには,「あなたが少しの報告書を書けば,(フランスの)賞を受け取るでしょう」ということが書いてあった2)。このニュースを自分の息子に「私の発見はここ(イギリス)よりは,フランスにおいてより大きな印象を与えているようです」と書き送っており,すっかり相好を崩したベルの様子がみて取れる。
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