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連載 神経学を作った100冊(12)
Giovanni Alfonso Borelli "De Motu Animalium" (1680~1681)
One Hundred Books which Built up Neurology (12)―Giovanni Alfonso Borelli: De Motu Animalium
作田 学
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.1406-1407
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100200
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Giovanni Alfonso Borelli(ジョバンニ・アルフォンソ・ボレッリ)(1608~1679)はナポリで生まれた。ローマで数学を学び,メッシーナ大学で教えた後,1656年にピサ大学の数学教授に任じられた。ここで,顕微鏡で有名なマルチェロ・マルピーギとの親交を深めたという。彼はメディチ兄弟が1657年に創設したAccademia del Cimentoの有力な人物として活躍した。しかしこのAccademiaは1667年に閉鎖され,レオポルド・メディチが1675年に亡くなると,イタリアのルネッサンスは終焉を迎えるのである。その後はメッシーナ大学,ローマへと移り,ローマではクリスチーナ女王が1674年に設立したAccademia Realeに加わった。
ボレッリの研究の集大成である,「動物の運動について」は彼の生前にはついに出版されることはなく,彼の死の翌年から翌翌年にかけてクリスチーナ女王に捧げるかたちで,ローマで上梓された1)。第2版は1685年に出版され,これは東京の野間図書館にある2)。筆者所蔵の第3版は1710年に(Fig.1),さらに第4版は1734年に出版された3,4)。本書の英訳は1989年に第4版からなされ,誰でも読むことができるようになった5)。
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