特集 糖尿病患者の健康寿命を延ばす―先手を打つ実臨床
Ⅳ患者を健康に長生きさせる私の秘策
糖尿病患者における「笑いヨガ」―QOLの高い健康寿命の延伸をめざして
布井 清秀
1
1聖マリア病院 糖尿病内科
キーワード:
①笑いヨガ
,
②健康寿命
,
③ストレス管理
,
④NK細胞
Keyword:
①笑いヨガ
,
②健康寿命
,
③ストレス管理
,
④NK細胞
pp.516-517
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101561
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- 文献概要
元気な高齢糖尿病患者さんが増加している.元気の源を聞いてみると,「やりたいことがあるので健康でいたい」という主旨の発言が多い.そんな人の特徴は,肥満がない,よく運動しており筋肉が柔らかい,自己管理を楽しんでいることである.心理テストでも糖尿病特有の感情的負担が少なく,QOLも高い.糖尿病を理解し,自然に受け入れ,むしろ糖尿病を利用して健康作りをしているかのようにみえる.
糖尿病の良好な管理の継続が,健康寿命の基礎と思われる.しかし,高血糖の人は低血糖に対する不安,高血糖と肥満がある人は取り巻く人々とのもめごと,肥満の人は危機意識の不足,やせの人は制限のストレスなどで悩み,自己管理がスムーズにいかないことが多い.健康感のある人は,自分の身体に興味をもち,血糖や血圧,体重や歩数をモニタリングし毎日の生活を自己管理している.身体の健康感が喜びに通じているようにも感じる.いずれにしろ,ストレスのない生活は考えられず,避けられないストレスをどう受け止め,どう解決するかが問題である.
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