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特集 2型糖尿病診療における15のコントロバシー
Ⅲ糖尿病の慢性合併症
神経障害患者への薬剤治療の有用性―異論/争論,私の意見
Efficacy of pharmacological treatment for diabetic neuropathy
中村 二郎
1
,
神谷 英紀
1
1愛知医科大学医学部内科学講座 糖尿病内科
キーワード:
①アルドース還元酵素阻害薬
,
②デュロキセチン
,
③プレガバリン
,
④有痛性糖尿病性神経障害
Keyword:
①アルドース還元酵素阻害薬
,
②デュロキセチン
,
③プレガバリン
,
④有痛性糖尿病性神経障害
pp.375-379
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101520
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はじめに
糖尿病性神経障害は,多彩な臨床徴候を呈することにより患者QOLの低下をもたらすのみならず,生命予後をも左右する重要な糖尿病性合併症である.神経障害の発症・進展を阻止するために,cureを目指した早期からの治療介入を行うことが必要であり,痛みやしびれなどの自覚症状の強い場合には症状改善のためのcareが必要となる.しかしながら,現時点においては神経障害のcureとcareを目的とする薬剤治療の有用性に関する絶対的コンセンサスが得られているとは言い難い.
そこで本稿では,糖尿病性神経障害に対する薬物療法の有用性について,「Cureを目的とした薬剤治療」と「Careを目的とした薬剤治療」に分けて,“Pros”および“Cons”の双方の立場から概説したい.
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