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Perspective●展望
健康食品にどう対応するか―スタッフと患者の思い
How to cope with health food among subjects with diabetes?
大久保 雅通
1
1内科(糖尿病) 久安医院
pp.9
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101293
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糖尿病患者が健康食品を使用している割合は相当に高いのではないかと考えられる.ところが糖尿病に関する数多くのテキストの中で,この問題を正面から取り上げているものはほとんどない.おそらく通常の糖尿病治療の中にあり得ないもの,あるいはあってはいけないものとして扱われてきたためと思われる.しかし糖尿病患者は医療スタッフに相談することなく健康食品を利用していることがあり,血糖コントロールにさまざまな影響を与えている可能性も否定できない.
本誌「糖尿病診療マスター」において,きちんとこの話題を取り上げることは,実地医家に資するところが多いと考え特集を企画した.本特集ではまず健康食品の使用状況に関して,糖尿病患者,一般住民を対象とした実態調査の結果を報告している.次に健康食品に関する概論,分類などについて解説を行っていただいた.またフードファディズムの概念を日本に導入し普及させた高橋教授に,糖尿病患者が健康食品を使用する心理について触れていただいている.さらに「健康食品,私はこう指導する」と題し,全国各地の専門家にできるだけ具体的な症例を挙げて,健康食品の功罪についてご寄稿いただいた.最後にコラムとして,より広い意味で糖尿病診療と民間療法のかかわりの例について,下肢病変をテーマとして記載していただいた.
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