Japanese
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特集 どうしたらやせられる?―名人の示す実例集
Ⅰ肥満の最新科学
脳/消化管ペプチドと食欲・肥満
Brain/gut peptides and an appetite/obesity
盛永 裕太
1
,
上野 浩晶
1
,
中里 雅光
1
1宮崎大学医学部附属病院 神経呼吸内分泌代謝学分野
キーワード:
①視床下部
,
②NPY
,
③PYY
,
④グレリン
,
⑤GLP-1
Keyword:
①視床下部
,
②NPY
,
③PYY
,
④グレリン
,
⑤GLP-1
pp.27-31
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101134
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はじめに
食欲の調節は,視床下部が中心となって制御されている.視床下部では多数の摂食調節物質〔ニューロペプチドY(NPY),アグーチ関連タンパク(AgRP),プロオピオメラノコルチン(POMC),コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART),オレキシンなど〕が,複雑かつ巧妙に機能連関している.視床下部にはいくつかの消化管ホルモン〔ペプチドYY(PYY),グレリン,グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1),コレシストキニン(CCK),膵ポリペプチド(PP),アミリン,オキシントモジュリン〕や肝臓,膵臓,脂肪組織,筋肉からの情報が液性または神経性に伝達されるとともに,大脳辺縁系などの上位中枢からの情報も入力され,最終的な摂食行動が決定されている.本稿ではこれらのうち,消化管ホルモン,とくにPYY,グレリン,GLP-1と中枢の機能連関について概説する.
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