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特集 糖尿病診療のアート
名人からコツを学ぶ
医療スタッフのやる気を高めるためのアート
The art of motivation medical staff
坂根 直樹
1
1京都医療センター
キーワード:
①糖尿病
,
②糖尿病教室
,
③チーム医療
,
④やる気
,
⑤チームビルディング
Keyword:
①糖尿病
,
②糖尿病教室
,
③チーム医療
,
④やる気
,
⑤チームビルディング
pp.155-158
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100927
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事例提示
ここは病床150床のA病院,糖尿病専門医が1名おり,糖尿病通院患者は月に200名程度である.毎週水曜日の午後に糖尿病教室が開催されている.糖尿病教室の内容は第1回「糖尿病とは?」(医師の話),第2回「糖尿病の食事療法―上手な食品交換表の使い方」(管理栄養士担当),第3回「糖尿病の運動療法とフットケア」(看護師担当),第4回「糖尿病の薬物療法と低血糖」(薬剤師担当)である(Box 1).この地域で最初に糖尿病教室を始めた時には糖尿病教室への申込者も多かったが,次第に減ってきた(Box 2)1).講義は各職種の分担制で内容もマンネリ化しており,独自に作成された糖尿病テキストの改定もここ数年行われていない.また,糖尿病教室への参加者も同じ顔ぶれで,固定化してきた.他の医療スタッフがどんな指導をしているのかも知らない状況にある.外来で看護師が「糖尿病教室に参加してみてはどうですか?」と誘ってみても「もうあの話はきいたから」と患者は関心を示さない.糖尿病専門医は熱心で,徐々に外来患者数は増加している.そのため,外来では十分な指導ができておらず,やや疲れ気味である.その姿をみて,他の医療スタッフも医師に声をかけにくくなっている.先日,スタッフの中に頑張って勉強して糖尿病療養指導士(CDEJ)の資格をとったスタッフがいるが,糖尿病教育の中でそれを生かせないので悶々としている.
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