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特集 薬物療法の「常識」はいまも常識?
抗血小板療法施行患者における抜歯
Tooth extraction in patients undergoing antiplatelet therapy
莇生田 整治
1
,
河奈 裕正
1
,
中川 種昭
1
1慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室
キーワード:
抜歯
,
Tooth extraction
,
抗血小板療法
,
Antiplatelet therapy
Keyword:
抜歯
,
Tooth extraction
,
抗血小板療法
,
Antiplatelet therapy
pp.45-47
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100906
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海外では,抜歯時に抗血小板薬を中止する必要はないといわれているとも聞きます.最近の抗血小板薬の取扱いについて教えてください
近年,脳梗塞や心筋梗塞などの血栓性疾患は増加の一途をたどっており,本邦における抗血小板薬服用者数は300万人にも上ると推定されている1).同時に,これらの患者が観血的な治療を受ける機会も増加し,抗血小板薬を休薬するか否かについてはしばしば問題となる.シロスタゾールなどを除いた多くの抗血小板薬は血小板に直接作用し,その効果は血小板寿命に相当する約10日持続することから,手術前に1~2週間休薬することが一般的と言われてきた.しかしながら,最近の知見では,抜歯や体表の小手術の際に抗血小板薬を中止すべきではないという考え方が主流となっている.
本稿では,抗血小板療法施行患者における抜歯に関して,現在の考え方の背景や臨床上の注意点について述べたい.
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