特集 チーム医療を実践する
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鈴木 重行
,
杉原 素子
,
高田 玲子
pp.765
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903596
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Q1 関節可動域制限に対する理学療法はどの ような方法ですか.
A 関節可動域制限の原因は関節構成体の器質的な変化以外でも,ほとんどの場合疼痛を伴います.したがいまして,関節可動域制限に対する理学療法は,疼痛を低下あるいは消失させることから始めます。その方法として,一般的には温熱療法,電気刺激療法などが施行されます.筆者は疼痛抑制のために広汎性侵害抑制調節(DNIC)注1)を利用して,疼痛を抑制しています.次に,疼痛により生じた筋緊張充進や結合組織の柔軟性低下を改善します.その方法として,筆者は個別的筋ストレッチング(IDストレッチング注2)を行います.すなわち,疼痛が発現していた筋を中心とする軟部組織が最も効率よくストレッチングできる方向に他動的に動かします.可動域制限が生じている方向に単純に動かすと,逆に筋緊張が充進したり,疼痛が助長されたりするので注意が必要です.
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