外来で見逃された症例―あなたの診断は?・47
Low grade feverが続いた感冒・上気道炎
村上 不二夫
1
,
田村 周
1
,
村上 泰昭
1
,
小野 咲弥子
1
,
今井 一彰
1
,
福本 陽平
1
1山口大学医学部附属病院総合診療部
pp.709,798
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903581
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症例:33歳,女性.1週間前から咳嗽があり,発熱を認めていた.近医を受診して,胸部X線検査では異常がなく,感冒・上気道炎と診断されて,感冒薬,抗生剤を処方されて服用していた.その後,咳嗽は減ってきたが発熱が変わらないために当科を受診.当科を受診するまでに,20歳時から3回,気管支炎,肺炎で入院治療を受けた既往がある.身長146cm,体重39kg,血圧112/69mmHg,脈拍69回/min・整,体温37.0℃.身体診察では,肺野の聴診で右胸部背側下部で一部呼吸音が減弱していた.血液・生化学検査ではγ―GTP 119 IU/l (基準値は8~50)と肝機能障害を認めた.胸部X線所見を示す(図1).
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