特集 保険診療の心得
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寺崎 仁
,
吉本 正博
pp.544
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903549
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Q1 開業医に対する医療費の支払い方法にも 定額制が導入される可能性がありますか
A すでに,診療所には「かかりつけ医機能」の評価として,定額による医療費の支払いが行われている.在宅療養の寝たきり老人を対象とした「在宅総合診療料(在総診)」であるが,これは検査や診療料などを包括した「定額払い」の制度である.外来診療でも「外来総合診療料(外総診)」として定額払いの仕組みがあったが,今回の診療報酬改定で,この10月に廃止されることになった.その理由は,複数の医療機関での算定など医療現場に混乱があったことによるが,病状が固定化した慢性疾患患者の日頃の健康管理を行うには,「出来高払い」よりも適した支払い方法と思われる,再度導入されるかどうかは微妙であるが,基本的には,診療所における医療をどのように医療制度として位置づけるかにかかっており,「かかりつけ医機能」という視点を重視すれば,将来的には,「人頭払い」のような受持患者数に応じた「定額払い」も検討される可能性がある.
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