特集 無敵のダイエット
One more JIM
丸山 太郎
,
石澤 晋
,
鈴木 裕也
,
広瀬 信義
,
山中 寿
,
森田 敏和
,
石黒 洋
,
佐々木 賀広
pp.558-559
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903016
- 有料閲覧
- 文献概要
Q1 食事療法でコントロール不十分な患者に薬物療法を開始する目安について教えてください.
A 食事療法によって血糖が低下するには1~2週間が必要と考えられている.高齢者では,食事療法の効果が十分発揮されるのに3~4週間かかることもある.代謝異常の比較的軽い糖尿病では,数週間から数カ月は薬物の使用を控え,食事療法を徹底させるべきであり,薬物療法は,十分な食事療法によっても良好なコントロールが得られない時に追加すべきである.しかし,代謝異常が中等度以上で,多尿や体重減少などの自覚症状を有する患者では,糖毒性のために,食事療法を行ってもなかなか代謝異常が是正されないことがある.このような患者に対しては,食事療法を指導するのと同時に経口血糖降下剤を開始し,代謝異常の改善に応じて薬剤を減量していくとよい.経口血糖降下剤によってコントロールが改善した後の体重増加がはなはだしい時は,食事療法が不十分と考えられる.体重の変化を食事療法の効果判定の目安とし,目標体重以上に体重が増加しないように食事療法の徹底を図る必要がある.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.