外来で見逃された症例―あなたの診断は?・45
強い口臭を伴う伝染性単核球症の18歳女性
瀧澤 美代子
1
,
生坂 政臣
2
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
2生坂医院
pp.485,580
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903540
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症例:18歳,女性.1週間前からの発熱と咽頭痛を主訴に来院.バファリン®を服薬している.来院時の身体診察では,体温37.9℃,眼瞼浮腫(図1),後頸部リンパ節腫脹,口蓋扁桃の腫脹と白苔の付着を認め,さらに左側口蓋扁桃は一部壊死様にみえるところがあった(図2).軽度の開口障害を認めるが,気管の可動性は良好で,触診による疼痛を生じない.脾臓を1cm触知する.診察室に患者の口臭による腐敗臭が充満していた.A群β溶連菌迅速テストは陰性.血液検査では白血球8,100/μl(異型リンパ球16%),AST 177IU/l,ALT 245IU/l,CRP 0.8mg/dlであった.
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