JIM臨床画像コレクション
舌扁桃炎に続発した末梢性舌下神経障害による半側舌萎縮
酒見 英太
1
,
谷口 洋貴
1
,
井関 太美
1
1国立京都病院総合内科
pp.468
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903539
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症例は当時26歳の男性で,咽頭痛と発熱で発症し,第7病日にあたる入院時には頸部・項部の痛みが著明で,第11病日より構音障害を白覚するとともに右側舌尖の萎縮が始まった.
写真上は咽頭のMRI像で,右側舌扁桃と咽頭前壁が腫れ上がり,咽頭腔が左方へ偏位しているのがわかる.咽頭培養にて黄色ブドウ球菌が検出されたが,CTMに反応が悪く,CLDMと後にCPFXを追加してようやく解熱した.写真下・左は退院時の第27病日に,写真下・右はその7年後に撮影した舌の様子である.患者は構音障害や味覚・咀嚼にほとんど問題は感じていないものの,右半舌萎縮と突き出した際の善の右方偏位は,現在もはっきりと残っている.
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