特集 外科外来マニュアル
私の治療
各論—頭頸部
舌小帯短縮症・舌癒着症
鳥山 稔
1
1国立病院医療センター耳鼻咽喉科
pp.642
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207965
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□概説
舌小帯が異常に短いか,あるいは舌が索状,膜状の癒着により,舌尖が口腔底に固着したものをいう.舌を前方,上方,左右に動かすことが困難で,高度のときは吸乳,発語障害をおこす.しかしかつては発語障害の原因として舌小帯切除手術がよくおこなわれてきたが,近年の音声言語医学的な立場から,舌尖が口蓋につけば,手術をおこなう必要がないことがわかつてきた.このため音声学を専門にする耳鼻科医ほどこの手術の適応例はすくなくなつてきている.しかし歯の発育問題,木管楽器奏者では手術する必要がある.
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