地域・家庭医療学実践記・5
地味な(?)家庭医療学の専門性
涌波 満
1
1ファミリークリニックきたなかぐすく
pp.452
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903535
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クリニックは新規開業ということもあり,他医院と同様に広報活動に力を注いできました.近隣の医療機関へのあいさつ回りを始め,家庭医療の内容を紹介するパンフレットやホームページの作成(http://www.ii-okinawa.Ne.jp/people/agape/),電柱の看板に至るまで,お金をかけて行いました.いろいろと試行錯誤するなかで感じたことですが,利用者にわかりやすい専門性がはっきりと打ち出せず,他医院のものと比べて,あまりパッとしないものになってしまいます.甲状腺や循環器の専門外来とか,不眠・ストレスを扱う心療内科というような広報効果の期待できる文句に乏しいわけです."何でも診てくれるのはわかるが,何が得意なの"という声が聞こえてきそうです.
一般向けの家庭医学書の中には,よりよいかかりつけ医の見分け方として,看板について,"最初に掲げた科が得意な分野で,それ以下に関しては,ある程度研修をした場合がほとんどである"と紹介しているものもあり,当院の場合も,内科以外は要注意の範疇に入ってしまいます.
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