"なぜ診断できないか"を科学する・2
どうやって膠原病を否定するか
江村 正
1,2
1佐賀医科大学総合診療部
2現:ミシガン州立大学家庭医学科
pp.167
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903468
- 有料閲覧
- 文献概要
「発熱の患者に抗生物質を使ったが良くならないので診て欲しい」という相談を受ける時に,「膠原病でもなさそうだ」と言われることも非常に多い.膠原病を疑った時は,膠原病の専門診療科に相談するだろうから,総合診療部に相談する場合は,「膠原病でなさそうだ」と言われるのは理解できる.
では,どうやって膠原病を否定したのか聞いてみると,ほぼ間違いなく,「リウマチ因子と抗核抗体が陰性だった」という答えが返ってくる.確かに,リウマチ因子は慢性関節リウマチの,抗核抗体は全身性エリテマトーデスの診断に有用な検査である.感度・特異度ともに高くなるように,検査方法の改良も行われている.感度が高ければ,陰性の時は診断を除外するのに有用だ.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.