遺伝カウンセリング・11
突然死の遺伝カウンセリング
藤村 聡
1
,
福井 次矢
1
,
塩田 浩平
2
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座(形態形成機構学)
pp.564-567
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903018
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【症例1】10歳の第1子を学校の休み時間に突然死で失った夫妻が,第2子の突然死の可能性について相談するために来院した.第1子は先天性心疾患(Fallot四徴症)の術後であったが,他の先天異常はなかった,第2子は,心臓の精密検査で心疾患は有さないことが判明している,妻は現在妊娠15週で,第3子の先天性心疾患の可能性についても知りたいとのことであった.夫妻の両家系には先天性の心疾患や,若年での突然死の人はいない.
【症例2】25歳の男性,兄が28歳の時,夜間睡眠中にいわゆるポックリ病(青壮年急死症候群)で突然死している.家系内には数名の突然死(ポックリ病,急性の脳梗塞)や心疾患(心房細動,心不全)を有する人がいるため,現在自覚症状はないが,内科的な精密検査が必要かどうかを相談するために来院した.
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