遺伝カウンセリング・1【新連載】
遺伝カウンセリングの紹介
藤村 聡
1,2
,
福井 次矢
1
,
塩田 浩平
3
,
Rogers John G.
2
Reddihough Dinah
2
1京都大学医学部付属病院総合診療部
2Royal Children's Hospital
3京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座(形態形成機構学)
pp.555-557
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902757
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
染色体や遺伝子の存在が知られるはるか昔から,両親や祖父母らの祖先から,顔立ちをはじめさまざまな形質が子供や子孫に遺伝することは経験的に知られていた.人々の関心も深く,こんな川柳や俳句さえ詠まれている.
「初孫にコピーされてる俺の顔」(竹永千夏)では素直に,顔貌の遺伝を喜んでいるが,時には「生んだ子が整形前の顔してる」(大阪府・匿名)と,あまりに正確な遺伝子の情報伝達に驚嘆しているものもある.また,「母知らぬ我を母似と盆の客」(佐藤百合)と,顔さえ覚えぬうちに亡くなった母と自分は遺伝という運命の糸で強く結びつけられていることをしみじみと詠んだ俳句もある.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.