再評価後の漢方治療入門―もう一度随証治療・17
五苓散と防已黄耆湯(その1)
坂口 佳司
1
1坂口循環器科内科医院
pp.461-464
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902994
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漢方の重要な疾患概念に「水滞(水毒)」(J1)がある.体液などの水分代謝の異常によって,「水」が体に偏在した状態とされている.以下に水毒の徴候をあげる.
1)水の停滞
・全身性浮腫傾向(腎性,心臓性,その他を問わず)
・局所の浮腫(例えば関節)や水疱などの体液分布の異常
・朝起床時の顔面(とくに眼瞼)浮腫や手指の握りにくさ
・舌が浮腫状で辺縁に歯痕を生じる,唾液の過多
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