特集 夜間診療でみる感染症
One more JIM
pp.492-494
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902482
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Q1 長年使用されている古い抗菌薬はやめて,より抗菌力の強い,スペクトラムの広い,最新の抗菌薬と入れ替えたほうがよいのではないでしょうか?
A 新薬の説明会の後で医療側でよく話題になる話,多くの病院でこれまでそうしてきたおかげで,ずいぶんと耐性菌が出現しているのはご存じのとおりである.ポリシーを全く持たずに抗菌薬を使用するから耐性菌が出現し,「古い」抗菌薬が使えなくなり,新しい抗菌薬を求めるのである.そしてその新薬が使えなくなるのは時間の問題である,たくさんある抗菌薬を選択するうえでの原則は,①感受性のあること,②なるべくスペクトラムの狭いこと,③副作用の少ないこと,④安価なこと,⑤組織移行性の良いこと,である.長年使い馴れている,副作用も出尽くしている,しかも実際の臨床で使用して困っていないのであれば,そんな抗菌薬を使用すべきである.その上,古くからあるので安価である.抗菌薬はパソコンのように最新型を追い求めてはならない(申 貞雄→本号p446).
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