特集 浮腫からのクイックアプローチ
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石田 暉
,
田中 正巳
,
野口 善令
,
光嶋 勲
pp.350
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903237
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Q1 難渉するRSDの治療法について教えてください.
A 軽症例では,消炎鎮痛剤と求心性(浮腫のある部分を末梢から中枢へ浮腫を絞り出すような)マッサージと拘縮の部分への愛護的な他動運動を行う.激しい暴力的な他動運動がRSDの引き金になることもあるため,あまり力を加えず,痛みに対する恐怖感を取り除くような方法で行う.重症例では,一般に鎮痛剤は無効で,抗うつ剤や抗不安剤,テグレトールのような抗痙攣剤が用いられる.また,経静脈的に薬物(グアネチジンなど)を投与したり,硬膜外や交感神経節へのブロックなども難治例には行われる.リハビリテーションでは,火傷に注意ながら(循環不全のため)の温熱療法と自動運動を行う.他動的に関節を動かすよりは,随意収縮で関節を動かせるよう運動内容を工夫する.関節拘縮が著しい場合には矯正装具を用い,ゆっくりした持続伸張も効果的である.
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