Update '98
高齢患者の終末期・延命治療に関する意識
近藤 克則
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.332
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902440
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肺炎は,「治る病気」と思われがちだが,現在でも日本人の死亡原因の第4位を占めている.地域の一般病院や診療所(の往診患者)では,脳血管障害などを繰り返し寝たきりとなり,嚥下訓練を施行しても誤嚥性肺炎を反復する症例がまれでない.本人の意思を確認できないこともあり,苦慮しながらも流動食を導入し往診管理に移行した患者は多い.
高齢者を対象にした意識調査を見ると,総務庁が60歳以上の男女3,000人(有効回答数2,364人)を対象に行った調査では,延命のため医療を受けることについて,「あらゆる治療を行ってほしい」が11.5%,「わからない」8.0%に対し,「自然にまかせてほしい」が実に80.2%にのぼっている1).
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