医療従事のための医療倫理学入門
17.終末期医療における倫理的決断(5)—判断能力を有する患者の延命治療に関する判断—延命治療の中断と通常治療の中止について
浅井 篤
1
,
大西 基喜
2
,
福井 次矢
3
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療倫理学
2京都大学医学部附属病院総合診療部
3京都大学大学院医学研究科臨床疫学
pp.544-546
発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903308
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第13回から16回にわたって,医学的判断能力のある患者が延命治療を拒否する事例について検討した.そして,患者の治療拒否は理性的な自殺と考えることができ,倫理的に受け入れられると論じた.今回は,いったん開始した延命治療を中断すること(「消極的」安楽死とも呼ばれることがある)と,一般的に「通常」とみなされている延命治療を差し控えるたり中断することの2点について論じる.
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