イラストレイテッド臨床基本手技
腹部超音波検査(1)―基本的走査法および走査手技
山本 慎吾
1
1湘南鎌倉総合病院内科
pp.740-741
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901915
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- 文献概要
・腹部超音波検査は触診の延長上にある.超音波プローブを自分の手の一部と思って検査を行う.
・プローブを単に置くだけでは病変を描出できない.
・臓器の境界,連続性を意識して観察を行うことが大切.基本技術習得に最低必要とされる症例=500例
腹部超音波検査は非侵襲的な検査であり,「お腹の聴診器」といっても過言ではない腹部の一般的な検査である.しかしながら超音波検査による診断は他の画像診断とは異なり,検査後に写真で病変の有無を検討することが難しく,検査中に術者が異常の存在に気づかなければ病変部は記録されることなく見逃されることになる.したがって,腹部超音波検査による診断は検者の腕に大きく依存しており,個人における検査技術および診断能力の向上が必要とされる.本稿では,超音波検査の基本的な走査法および走査手技を中心に述べる.
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