和漢診療ケース・スタディ 主訴からのアプローチ 最終回
慢性に鼻がつまっている
安藤 親男
1
,
田中 伸明
2
,
滝沢 明則
1
,
土佐 寛順
2
,
川俣 博嗣
2
,
寺澤 捷年
3
1リバーサイドホスピタル内科
2諏訪中央病院東洋医学センター
3富山医科大学和漢診療学教室
pp.542-545
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901539
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和漢診療の基本的な考え方
寺澤 今月の症例のように慢性に鼻がつまるという訴えの場合,どういう処方が考えられるかですが,まず症例をまとめてみましょう.陰か陽か,虚か実か.
土佐 この方は特に寒熱の所見はあまり明確なものはないようですね.赤ら顔,舌質が赤いということと,脈はやや数(さく)ということから,若干熱性の徴候があるのではないか.冷えの徴候はあまりないようです.陽のほうの病態に属するのではないかと考えられます.
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