和漢診療ケース・スタディ 主訴からのアプローチ・10
前胸部痛・咽頭部のつまる感じ
安藤 親男
1
,
田中 伸明
2
,
滝沢 明則
1
,
土佐 寛順
2
,
川俣 博嗣
2
,
寺澤 捷年
3
1リバーサイドホスピタル内科
2諏訪中央病院東洋医学センター
3富山医科大学和漢診療学教室
pp.351-355
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901487
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和漢診療の基本的な考え方
■寒がりで疲れやすいというのは病態か
寺澤 今月の症例は,いわば非特異的な症状で成り立っていますね.寒がりで疲れやすくて体が重い,足腰がだるいというように,こういう病態は,田中先生,どのように理解できますか.1つの病態としてまとめられますか.
田中 寒熱でいうと「寒」という状態,それから疲れやすい,体温が低いということで寒症で虚証であると考えます.そして気血水では疲れやすくて,体が重いので気虚と考えられます.
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