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特集 生検ガイドライン
Grand Rounds
生検の適応をめぐる症例検討会
Implications of the Biopsy to General Phvsicians
福井 次矢
1
,
大野 義一朗
3
,
中村 浩
4
,
梅津 仁
4
,
生田 利夫
4
,
下 正宗
2
1京都大学総合診療部
2東葛病院臨床病理
3東葛病院外科
4東葛病院内科
pp.228-237
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901452
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■症例1 大腸癌手術後の管理中に出現した胸部X線写真異常陰影を経 過観察,最終的には喀疾細胞診で腫瘍と診断し,手術的に治療した症例
患者 68歳,女性,農業.
1986年8月20日にS状結腸癌,肝転移にて,S状結腸切除+リンパ節郭清および肝右葉切除を実施.以後外来でフトラフールを内服していた.
1988年12月に右S6およびS10の肺炎(図1)を認め,抗菌薬にて治療.S6陰影消失するも,S10陰影残る.
1989年1月気管支鏡を実施するが,悪性細胞陰性.2月の胸部正面X線では胸部陰影は消失するが,側面では陰影を認める.
1990年11月胸部正面X線写真にて右肺野縦隔よりにSOL (space oc―cupying lesion)出現.
1991年1月胸部CT実施するも腫瘍影とは判定できず,3月気管支鏡にて鉗子通過良好で生検は陰性.
同年5月右肺下葉陰影はっきりしてくる(図2).
1993年4月SOLやや増大傾向にあり,6月CT実施(図3).気道を残すような浸潤影を認める.
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