Nomade
整形外科病院での症例検討会
遠藤 俊毅
1
1広南病院脳神経外科
pp.531-532
発行日 2018年6月25日
Published Date 2018/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200888
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以前,ある病院での症例検討会に参加させていただいたときの話である.私は当時,脳神経外科専門医試験に合格したばかりで,脊椎脊髄疾患について学びたいとの思いから,市内にある整形外科病院に通い勉強させていただいていた.プレゼンテーションされたのは2例.1例は階段から転落し,後頸部から背中を強打し受傷した60歳代の女性.幸い脊髄損傷を示唆する症候はないものの,後頸部痛が持続しているという.研修医が患者さんのプレゼンテーションをする.階段を踏み外して転落,受傷したらしい,と.すると,矢継ぎ早にカンファランス室から質問が飛ぶ.
“階段の何段目から転落したのか?”
“どちらの足を踏みはずしたのか,階段を昇っていたのか,降りていたのか?”
“何か手にもっていたのか”などなど…….
転倒時の様子を克明に再現できるよう詳細な状況描写が求められた.
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