当直医読本
不定愁訴として見逃されやすい慢性ジギタリス中毒
淺井 精一
1
Seiichi Asai
1
1市立舞鶴市民病院救命救急部
pp.532-533
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900476
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Topics
食欲不振,悪心,疲労感などの訴えは,非特異的であるため,おざなりにされがちである.しかし,ジギタリスを服用中の患者では,これらが,慢性中毒の症状であることを忘れてはならない.しかも,これらの症状は,基礎疾患の悪化の際にもあらわれ,判断を誤ると,患者を重篤な状態におきかねない.中毒を起こしやすい危険因子を持つ患者では,常にその可能性を考え,速やかに血中濃度を測定する必要がある.
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