当直医読本
見逃されやすい手首の骨折―X線検査のみで診断するな!
淺井 精一
1
Seiichi Asai
1
1市立舞鶴市民病院救命救急部
pp.1106-1108
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900684
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Topics 手首の外傷で,救急室を受診する患者は多い.この中で,小児の骨折・舟状骨骨折は,症状・局所所見が軽微で,骨折線の確認が困難であるため,打撲や捻挫として見逃されやすい.とりわけ,舟状骨骨折は,適切な治療が遅れると,様々な合併症を来し,永続的な機能障害を残す可能性があるので注意を要する.いずれの場合も,受傷初期のX線写真で骨折が認められなくとも,受傷機転・局所所見から,臨床的に骨折が疑われれば,骨折として取り扱い,整形外科受診を十分に指導すべきである.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.