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ジギタリスは,最もよく使われ,しかもその効果が確かな医薬品の一つであり,強力な利尿剤が出現した現在でも,うっ血性心不全の治療には欠くことができない。しかし,ジギタリスの使い方については,適切な投与量を決定するための客観的な指標が得難く,1785年,W.Withering1)が初めて指摘したように,ジギタリスの臨床効果そのものを主な指標として投与量を決めるということが,依然として行なわれている。過量になれば重篤な副作用を現わすことと共に,このことが,ジギタリスの使用に習熟するのは難しいと言われる由縁と思われる。事実,ジギタリスを頻用している心疾患専門病院でも,ジギタリス中毒例は20%前後の症例で経験されている。
我々は,T.W. Smith, V.P. Butler, Jr.2)3)らによって開発されたRadiommunoassayによって,血中ジギタリス濃度を測定し,種々の臨床所見と相関させて,その中でジギタリス中毒例の分布を検討し,二,三の問題点について考察を行なった。
The judgment of proper therapeutic dosage of digitalis has been done according to the clinical effects of itself as the major guide. Despite of careful observations, there have been many cases of digitalis toxicity.
In order to justify the clinical judgment, measurement of serum digitalis concentrations by radioimmunoassay of the patients receiving maintenance doses of digitalis were done, and their concentrations were compared with the clinical data, attending to the distribution of the toxic cases.
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